前田紀貞の建築家ブログ

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zoom RSS 前田紀貞建築塾に「実務プロコース」新設

<<   作成日時 : 2013/03/15 14:56   >>

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前田紀貞建築塾は、2008年春に学生諸君を主な対象としてスタートし本年で第九期を迎えます。
今迄に巣立って行った塾生は百余名を数え、学内 或いは卒業制作等でも優秀な成績を修めるに至っています。

そこで此度、対象を「学生」のみならず、建築実務に就き「独立している人」/「将来独立を考えている人」を対象に【実務プロコース】を開講することとなりました。


実際に社会に出て設計業務に従事したものの、型にはまったデザインや流行の後追いしかできない、骨太な思想のどこから手を付けてよいかわからない、建築家と言い切るにはおこがましいと感じている、依頼主や工務店との交渉下手だ、スタッフが集まらない、設計が楽しくない 等々、様々な問題を抱えている人達がいることと思います。それは今迄の教育機関の不備故もあるでしょうが、いずれにせよ日本での「建築家」の地位は恐ろしく低いままであり、おまけに、一見華やかに見える裏で“傲慢な職業”であるとすら誤解されているフシがあります。私は、そろそろこの悪しき状況を前に本気で何とかしなければならないと思うところです。
 
その為に【実務プロコース】では、
(近代建築以降に来たるべき)「現代建築」を見据える【未来の建築家】を養成すること
を前提に、創作のみならず実務全般に関しての建築家としての素養を会得することを大義とします。
まずは、建築設計をする際に必要な知識(哲学、美術、科学、音楽、文学、映画 等)を、それが聞きかじりのパッチワークでなく、系統的に世界が理解されるような能力を身につけます。ただの「知識」ではなく、それによって建築の世界を現わし出すことのできる「本物の知性」ということです。
それに加え実務としての専門知識(言葉の使用法、プレゼン法、監理の意味、不具合回避の方法、スタッフ教育、設計者の知っておくべき法律 等)という「(お気軽な)ビジネス」ではなく「建築という生き様」が本物になるようなアドバイスが付加されます。
具体的な内容は以下となります。


■前田紀貞建築塾:「実務プロコース」

01: 今、建築家は何を問題にすべきか?
前田紀貞建築塾で考える「未来の建築」とは、もはや「近代建築」の綺麗な焼き直しや職人的ディテールの披露をしていて済むものではないと想像します。非線形性、有機生命体、無意識、身体性、数学、アルゴリズム、流体……等々、来るべき「現代建築」を示唆する概念がどのように空間の仕組みと関わってくるのかという厚みある理解が必須となります。ここで実践されることは、未来の創作の根にある部分へ問題意識を向ける為のトレーニングといえます。

02: 世界の観方
依頼が来てからコンセプトを考えていたのでは、永遠に付け焼き刃の建築しかできることはありません。常日頃からどう日々の些細な世界と接してゆくのか。たまたま目にしたテレビ番組であれ、駅の階段に落ちている花であれ、朝のゴミ捨て場の風景であれ、自身の「創作の視力」の良さが癖になるような生き方こそ、建築創作の要となるものです。

03: 思想とデザインの論点とは何か?
構想された建築概念が、具体的にどのようなプロセスを通して空間・形態と関わるようになるのか。その詳細について実例を引いて説明します。

04: 言葉の遣い方、コンセプト文の書き方
人の心を動かす言葉、説明の順番、例示の方法、簡明な文言の強さ、これらいずれもが工学部出の建築家にはないがしろにされがちです。でも実は、言葉の組み立てとは建築空間の組み立てと何ら変わることはありません。

05: 自己批評の方法
まずは、自分が行っていることが建築界の中でどのような位置にあるかの冷静な判断が必要です。それには、「自分の建築を自身で批評する力」を持ち合わせていなければなりません。精密なデザイン批評の方法とはさほど難しいものではないにも関わらず、建築界での諸言説は枝葉末節に偏る“印象批評”が多いものです。まずはそれらに惑わされることなく、自身の創作の根が宿る「土壌」を肥やすことです。その精密な批評法に自身のオリジナリティーが滲んでゆくことで、真の意味での個性ある建築が可能となります。

06: プロ用プレゼンシートの作成法(Power point、illustrator)
建築設計事務所で最も欠けている部分のひとつです。綺麗に仕上がればいい、というものではなく、ここにもひとつの原理原則があります。それを習得した上で、そこから外れるもよし それを遵守するもよし、となります。

07: CG・動画・模型の制作法
CGや動画を一度制作してみます。まずは世界を“見たありのまま”に記述する訓練です。変に巷に流布したありがちな手法で表現を誤魔化すのではなく、徹底的にまずは王道(メソッド)を突き詰めてみます。

08: 実施図面・ディテール図面
本当の意味での図面やディテール、材料選択とは“施工できれば済むもの”ではありません。ある意味それは、ジャズの即興演奏とか将棋の勝負にも似ています。ひとつの線を描くとき「あの部分がこう出たからここはこうだ!」といったように、常にトンボの眼の360度視点の目配りこそが、最終形の建築空間をエキサイティングに仕立て上げてくれます。

09: 見積書への対処
見積書の内容精査、減額作業の手法、工務店との折衝方法 等について、実例を引いて説明します。

10: 現場監理の方法(plan → do → see)
建築設計事務所では どこか、「現場監理は自動的に行われてゆくものだ」と思ってしまうフシがあります。この安易な考えこそが、引き渡される建築物のクオリティーに良からぬ影響を与えてしまいます。「やってはならないケース」を想定し、それへの対応が自然とできるようになる訓練をします。

11: セルフビルド
建築家の設計では、工事金額を少しでも安くする努力のひとつとして、設計者側で簡単なセルフビルドを実施することが多いものです。弾性パテの塗り方、エイジング塗装の手法、外構施工の方法、その他……。それらの初歩を実践の中で学びます。

12: 不具合を作らない為に
私たちも建築事務所開設当初は知識が無い故に、建築物に不具合を生じさせてしまった経験があります。よって、これから建築設計を志す人達には、少しでもそのような障害が無いようにと切望します。地盤の読み方、構造形式の判断法、防水・断熱・防湿への対処、異素材の取り扱い、商品調査の方法、現場での指揮監督手順、記録の取り方 等々、建築物の品質を担保する為に知っておくべき最低限の知識を手にする為のトレーニングです。

13: 建築家が知っておくべき法律
設計契約、予算の合意、支払い方法、近隣対策、記録の取り方、監理と管理の区分け、工期送れ 等、建築家が専門家として設計という事業をしてゆくなかで避けて通ることのできないファクターに纏わる法律を知ることです。これは、相手を騙したりズルをしたりする手法ではありません。そうではなくて、依頼主と施工者と設計者が互の誠を尽くすことの基となるものの理解ということです。

14: 所長
建築設計事務所を仕切る役割の所長とは、何に気遣い何を大切にしたらよいのか。他の設計に携わる会社組織と違う点は何なのか?

15: スタッフの後進教育
スタッフは従業員ではありません。彼等との互をどう育んでゆくのか。その本当の底にあるところのものについて考えます。前田紀貞アトリエでは、どうして事務所の半分を水商売の場にしているのか、どうしてスタッフたちに昔のオートバイの魅力を強く伝えようとするのか、どうして掃除や炊事の大切さを解くのか 等。

16: 依頼主・工務店との互い
設計者と依頼主・工務店はどのような関係にあるのか。一般にそれらの間には利害関係があるように理解されています。しかし、そうした「利害」という対立図式のままでは本当の意味での祝福された建築が成就することは難しくなります。その互いが反対方向を見るのではなく、結局は同じ方向を見ているように先導する為の設計者が心得ておくべき態度や志こそが要です。そこで、複数の依頼主・工務店の方々をお呼びして、私たちだけの手前味噌にならない客観的な意見を伺う座談会などを企画し、その本音を解き明かそうと思います。

17: 竣工写真、模型写真の撮り方
メディア用の竣工写真には版権もありますし使用料もかかってくるのが常です。建築設計事務所が自分たちでそれを成すテクニックがあれば、多方面で有益になってきます。住宅(家)スケールのものくらいからその方法を伝授します。

18: 現場見学
座学だけではなく、実際にどのように現場が動いているのか。建築設計事務所に於けるサラカン(監理)とクダカン(管理)はどのように棲み分けが行われているのか、を実際に現場で感じてもらうことが目的です。

19: アフターフォロー
御承知の通り、これは建築家にとって特に重要な作業です。具体的な事例とその対処法を明確にしつつ説明が成されます。依頼主や施工者として何が第一義なのか、それへの痒い所に手が届く対応とはどう動くことなのか。どうしてもエゴイスティックになってしまいがちな建築設計事務所側の事情と尽くすべき誠についての関係を充分に納得できるような理解の方法で教示します。

20: ストレスとの付き合い方
依頼主にとって人生での大事業である建築計画に関わるということは、建築家にとっては想像以上の精神的抑圧の下に置かれるということをも意味します。諸問題や難題を直視することは最低限大切な礼儀ですが、そればかりで暗く気落ちした状態では本当に誠意ある行動を取ることができなくなる可能性すらあります。つまり、いつも晴れ晴れしい気持ちで大きな山に潔く元気モリモリで当たることのできる、そんな気持ちを持てるにはどうしたらよいか。

21: 仕事の取り方
それの善し悪しは別として、今迄 私たちは「営業」をして仕事を手にしてきたことがあまりありませんでした。では、どうして今迄なんとか仕事が途切れることがなかったのか、そのへんのお話をします。

22: 建築家の建築設計とは
そもそも、建築家の建築の設計とはどういうことなのか?仮にそれがただ専門的に建物を美しく丈夫に使い易く設計するだけの行為であるならば、設計という行為はさほど魅力的な生業であるとはいえないでしょう。私たちが考えてきた建築というものの根本について、ゆっくりとお話したいと思います。

建築塾HP:http://bit.ly/t8Xfnw




=指導
建築家 前田紀貞

【前田紀貞アトリエ一級建築士事務所 HP】


=期間
毎週土曜日18:00〜19:30
※土曜日参加不能の場合は翌週水曜日21:00に補講実施
※建築論(15:00〜)+宴(19:30〜)も参加自由

=場所
前田紀貞アトリエ 狛江事務所(小田急線)
〒201-0003
東京都狛江市和泉本町1-9-5 グラスハウス1F
03-3480-0064
http://bit.ly/16w3vS2

=応募資格
建築の実務に就いている人・将来的に独立を考えている人(学歴一切不問)

=参加費
25,000円/月

=応募方法
前田紀貞アトリエ 村越千紗までメールにて
norisada@sepia.ocn.ne.jp(件名:建築塾実務コースの件)
氏名、所属団体、連絡先(住所、携帯電話連絡先、PCアドレス)、一言メッセージなどを記載してください

=リンク
ー前田紀貞アトリエ
http://www5a.biglobe.ne.jp/~norisada/
ー前田紀貞の建築ブログ
http://norisada.at.webry.info/
ー建築塾設計演習コース
http://mixi.jp/view_community.pl?id=3558992





※従来の「設計演習コース」「卒業設計・修士設計コース」も募集中です

■設計演習 コース
http://www5a.biglobe.ne.jp/~norisada/SCHOOL/SCHOOL%20HOW%20TO%20APPLY%2001.html

■卒業設計・修士設計 コース(随時入塾〜提出まで)
http://www5a.biglobe.ne.jp/~norisada/SCHOOL/SCHOOL%20HOW%20TO%20APPLY%2002.html

協力:白石隆治、黒瀬直也、辻真悟、安齋寿雄 、松下健太、殿村勇貴、前田千紗、岩永陽輔
後援:総合資格学院・大成建設設計本部



建築家 前田紀貞

【前田紀貞アトリエ一級建築士事務所 HP】


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